投資方針

投資方針

よい会社をもっとよい会社に

私たちティーキャピタルパートナーズ株式会社は、安定した実績を有する国内の優れた中堅中小企業に投資するプライベートエクイティ投資を行っています。投資先企業の経営陣との相互信頼のもと、多様なバックグラウンド・業界知見を有するメンバーによる支援を通じて、投資先企業の良きパートナーとしてさらなる成長をサポートします。

投資対象

・ 国内に主な事業基盤を有し、安定したキャッシュフローと中長期的に持続的な成長が見込まれる企業を主な投資対象としています。

・幅広い業種を投資対象としています(特定の業種にフォーカスはしていません)。

・1件あたりのエクイティ投資額は40~140億円、対象企業の企業価値は100~500億円を目安としています。

・原則として、単独で過半数の株式シェアを保有する投資を行います。

投資形態

企業が有する経営課題に対し、資本、経営の両面からハンズオンで多様なサポートを行い、以下のあらゆる投資形態に対応し、企業価値向上を目指します。

事業承継型

オーナー系企業の事業承継・成長支援

ファンドを活用した事業承継は、オーナーにとって経営権分散リスクの排除や、適正価格での株式譲渡等、また、事業を継続・承継する経営陣にとってファンドのサポートを受けた各種成長戦略の実施等、様々なメリットがあり、当社はこれらの実現を支援します。

カーブアウト型

事業再編による子会社・部門の独立

ファンドを活用したグループ内企業・事業のカーブアウトによる事業ポートフォリオ再構築は、グループ全体での資本効率向上に加え、対象会社にとってそれまで実現出来なかった戦略投資の実行等、様々なメリットがあり、当社はこれらの実現を支援します。

経営者独立型

経営者の独立支援(マネジメントバイアウト)

経営者が独立企業としての事業拡大を目指す場合、ファンドによる資本参画を通じたマネジメント・バイアウト(MBO)は、有効な戦略の一つとなります。当社は経営陣とのパートナーシップのもと、独立後の事業展開を積極的にサポートします。

再生支援型

業績不振企業の事業再編

業績不振企業や破たん懸念企業において、再建可能性が高い場合や、当該企業グループの中に安定したキャッシュフローを生み出す事業がある場合、当社は再建策の一環として、当該企業・事業への投資を検討します。

投資プロセス

多様なルートでの投資先企業へのアプローチから、徹底した事業精査に基づく投資意思決定を経て、当社の強みを活かした経営サポートを行いながら、投資先経営陣と一丸となって企業価値向上を実現します。

投資先へのアプローチ

事業承継を検討されているオーナー経営者、事業譲渡を検討されている企業の方々、MBOを検討されている経営陣から直接ご相談を頂くケースや、銀行、証券会社、M&A仲介会社、税務コンサル、当社の投資先経営陣を通じてご相談を頂くケースなど、多岐に亘ります。また、当社から企業に直接アプローチを実施するケースもあります。

投資意思決定

経営陣へのインタビューを通じた、企業理念・企業文化への理解に加え、投資先企業の協力に基づき実施する各種調査を通じた、技術力・ビジネスモデルといった企業の強みへの理解、把握を行います。その後は、経営陣との綿密な協議を経て、企業の成長シナリオを含む中長期事業計画を立案し、最終的な投資意思決定を行います。

経営サポート(通常、3~6年程度)

経営陣との相互信頼に基づき、事業計画に基づく施策・アクションプランの策定をはじめ、経営陣候補となる必要な人材の補強、新規事業領域・新規顧客の開拓、外部コンサルを活用した生産性改善等を実施し、売上高および利益成長を実現するとともに、投資先企業の持続的成長、企業価値向上を最大限サポートします。

エグジット

エグジットのタイミングや手法に関しては、経営陣と事前協議を行い、投資先企業の将来のあるべき姿の実現を目指します。経営陣の意思を最大限尊重するとともに、株式上場あるいは、さらなる成長シナリオや事業戦略上のシナジーも考慮に入れた事業パートナーへのバトンタッチを実現します。

投資先サポート

当社は、投資先の事業成長および企業価値向上に関し、投資意思決定過程での成長シナリオ構築から、投資前後での経営陣との綿密な協議を経て、事業計画・施策・アクションプランを立案し、投資後は経営陣との相互信頼に基づき、投資先を多様な側面からサポートして参ります。

経営戦略策定

経営戦略レベルで、市場環境の再認識、事業ポートフォリオの再定義を行い、製造、マーケティング、商品・サービス戦略の見直し、新規事業も含む、企業としての中長期事業計画(KPI)を経営陣とともに立案し実施します。

経営戦略策定

経営体制構築

投資後の成長シナリオ実施や、組織ガバナンス管理上必要ある場合において、経営企画・財務担当に加え、営業・製造技術等の領域においても、将来の経営陣候補となる人材の招聘をサポートします。

取締役会、経営会議といった意思決定機関の制度化と定例化、コンプライアンス・内部統制機能の強化、会社組織のあり方から職務権限規定等内部規定の整備と運用まで、独立企業としての適正化を図ります。

社内人事・報酬といった基本的な制度改定に加え、成長シナリオ、上場計画をもつ場合はストックオプション付与等、必要に応じて新たなインセンティブ制度の導入を検討します。

生産性改善・コスト低減

投資先企業の経営陣・社員との協力関係のもと、現場改善コンサル等も活用した生産性改善、原価低減、物流改善等のプロジェクトによる利益拡大を目指します。

顧客・取引先拡大

ティーキャピタルパートナーズが培ってきた国内外における広範なネットワークを活用し、新規事業領域、新規顧客の開拓をサポートします。

M&A候補先選定、開拓ルート掘り起こし、エグゼキューションや資金調達まで一貫して担当し、M&Aおよび戦略的事業提携による外部成長をサポートします。

事業承継

オーナー系企業の事業承継に際し、ファンドを活用することには様々なメリットが存在します。

まず、オーナーにとっては、ファンドを資本の受け皿とした株式の集中による経営権分散リスクの排除や、適正な価格での株式譲渡が可能です。また、事業を承継する経営陣にとっては、自己資金拠出によるファンドとの共同での株式保有に加え、ファンドの有するリソースおよびネットワークを活用した、社内体制の抜本的な見直しや、成長施策に着手することが可能となります。

親族内で承継が完了している場合でも、若き後継者が一人立ちするまでの事業パートナーとして、また、将来の上場に向けたガバナンス体制強化を目的として等、様々なニーズでファンドを選ぶ事例は増加しており、当社は様々な事例において豊富なサポート実績を有しています。

当社はいずれの承継ニーズにおいても、投資先企業にとって最適な事業戦略の立案・実行をサポートし、必要に応じて外部専門家等のリソースも活用しながら、経営陣と二人三脚で企業価値向上の実現を目指します。

株式譲渡先としてのファンドおよび事業会社

ファンドを活用した事業承継 事業会社への株式譲渡
株式譲渡先 プライベートエクイティファンド 同業界や周辺業界内の事業会社(競合先等)
経営の独立性 投資先企業を主体に、ファンドが助言しながら経営方針・事業戦略を策定 譲渡先企業の経営方針・事業戦略が優先されるケースが多い
経営体制 経営権はファンドが有するが、経営の執行(オペレーション)は投資先経営陣が行う 経営権に加え、新経営陣が譲渡先企業から派遣される場合、経営執行まで委任する可能性あり
投資期間 投資期間は3-6年。経営計画の時間軸、当事者の緊張感を維持する観点から、長過ぎず、短過ぎず適切な期間 通常、株式売却によるエグジットは意図していないことから、明示的な投資期間はなし
取り得る施策 投資先企業にとって最適な事業戦略を立案。必要に応じ、ファンドの有する外部ネットワークを幅広く活用した成長施策を策定可能 譲渡先企業グループの持つリソースを優先的に活用可能(リソースの限界が成長の足枷となる可能性もあり)

カーブアウト

上場企業を中心とした企業グループにとって、グループ内の特定企業・事業の切り出し・外出し等、いわゆるカーブアウトによる事業ポートフォリオ再構築には、様々なメリットが存在します。

まず、親会社にとっては、事業分野を絞り込み、限られた経営資源をコア事業に集中することで、同事業の戦略的な育成および市場内での競争力向上が可能です。また、ノンコア事業のカーブアウトによって、グループ全体としての資本効率向上が可能となります。

他方、カーブアウトの対象会社にとっては、グループ内企業として抱えてきた様々な制約から脱却し、ファンドからの経営サポートを受けつつ、親会社からみて優先度の低かった戦略投資の実行や、各種インセンティブ制度の導入、また、効率的な組織運営・意思決定プロセスの導入等、独立企業として新たな視点での施策実行が可能となります。

当社は、対象会社の成長戦略の立案・実行をサポートし、経営陣との綿密な連携のもと企業価値向上の実現を目指します。

事業ポートフォリオ再構築におけるカーブアウトの役割

現状 事業のテーマ・課題 カーブアウト後(ファンド傘下) 事業の方向性
親会社
  • 限られた経営資源の最適配分
    • 人材供給
    • 資金提供
    • ビジネス上の信用補完
  • グループ全体としての資本効率最大化
  • 経営資源をコア事業に集中し、戦略的に育成することで競争力を向上
  • ノンコア事業の切り離しによる、グループ全体での株主資本利益率の向上
対象会社
(グループ内企業)
  • 独自性ある戦略実行に係る制約(グループ戦略が優先)
  • 人事・報酬制度等の裁量権に係る制約
  • 組織運営および意思決定プロセスにおける効率面での制約
  • 親会社からみて優先度の低かった、戦略投資等の成長施策を実行
  • 経営陣・従業員のモチベーション向上を促すインセンティブ制度の導入
  • 効率的組織運営、迅速な意思決定プロセスの導入